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過去と未来が交差する街で——社員みんなで向き合った“平和”という時間

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「語り継ぎたい風景がここにある」——平和の街・広島で出会った人と想い出

2025年、広島に原子爆弾が投下されてから、ちょうど80年。
平和への想いを改めて見つめ直すため、私たちは社員全員で広島へ旅立ちました。
この旅は、ただの観光やリフレッシュではありませんでした。
心に何かが刻まれる、静かで温かい2泊3日
その中でも、広島の街と人々、そして宮島の自然が与えてくれた感動は、今でも鮮明に記憶に残っています。

■ 言葉にならなかった、原爆ドームという存在

広島に到着してまず向かったのは、原爆ドーム。
教科書やテレビで見てきたはずのその建物は、実際に目の前に立つと想像を遥かに超える衝撃を与えてくれました。

鉄骨が曲がり、壁は崩れかけ、それでもその場に“在り続ける”強さ。
よく見ると、ドームの周囲には爆風で砕けたままのコンクリート片や焼け跡の石が無造作に残されていました。
整備された跡が見られる一方で、あえて残してある“痛み”の痕跡がそこかしこにありました。

全員が静まり返り、言葉を失いました。
心の中で「平和とは」「命とは」と、誰もが自分自身に問いかけていたように感じます。

■ 宮島で感じた、自然と生きるということ

その後訪れたのが、日本三景のひとつ、宮島
ここでの体験は、まるで別世界に入り込んだかのようでした。

桟橋を降りて少し歩くと、すぐに迎えてくれたのは野生の鹿たち
人に慣れているのか、近づいても逃げず、こちらをじっと見つめてくる目がとても優しかったのが印象的です。

そっと手を出すと、鼻を近づけてきて、
その温もりに「この島は生きものたちと共にある場所なんだな」と感じました。

そして、厳島神社から見える海と大鳥居の景色
穏やかに波が打ち寄せるその風景は、まさに「静かな荘厳」。
潮が引いた時間帯に鳥居のすぐそばまで歩けたことも、奇跡のような体験でした。

鹿と人、海と空、神社と風。
全てが自然と調和していて、「命が生きている」と全身で感じられる場所でした。

■ 広島の人々がくれた温もりと笑顔

広島の街に戻ると、地元の牡蠣料理店で新鮮な海の恵みを味わい、
夜には、老舗のお好み焼き屋さんを訪れました。

年配のご夫婦が営む小さなお店。
「よう来てくれたねぇ」と優しく迎えてくれたおばあちゃんの笑顔が忘れられません。

おじいちゃんは寡黙ながらも、鉄板の上でヘラを操る姿は職人そのもので、
目の前で焼き上げられていくお好み焼きは、香ばしくてふっくら、そしてとても温かかった。

一口食べて「うまっ…」とみんなの表情がゆるむ。
心もお腹も満たされるとはまさにこのことでした。

■ 広島カープの応援で再確認した「日常の尊さ」

訪れたMAZDA Zoom-Zoomスタジアムでは、
地元ファンの熱気に包まれながら、私たちも赤いユニフォームを着て応援に参加しました。

「カープ!打ってくれー!」
普段はクールな上司が思い切り叫んでいて、一同大爆笑(笑)

観客席の一体感、球場に響く応援歌、笑顔、拍手、拍手、拍手…。
こんなにも平和な時間が、尊くて幸せなものなんだと、胸が熱くなりました。

■ 平和とは「笑っていいね」と言える日々のこと

広島という街は、ただ戦争を語る場所ではありませんでした。
むしろ、その過去をしっかりと受け止めた上で、
「未来をどう生きるか」を静かに教えてくれる街でした。

原爆ドームで考えたこと、宮島で触れた命の鼓動、
地元の方の優しさ、美味しい料理、笑い声、赤く染まる球場。

それらすべてが、「平和ってこういうことだよ」と言っているようでした。

■ 旅の終わりに、心の奥に残ったもの

社員旅行としての目的は果たしました。
けれど、この旅で得たのは「思い出」ではなく、“これから”を生きるためのヒントだった気がします。

平和は、誰かに任せるものじゃない。
感じて、考えて、語り継ぐこと——
それこそが、未来に対する私たちの責任だと、心から思えました。

■ 広島、ありがとう。

広島が教えてくれた「強さとやさしさ」、
宮島の鹿がくれた「命の温もり」、
お好み焼き屋さんの笑顔、
そして、旅を共にした仲間の笑い声。

この体験を、きっとずっと忘れません。
また、あの風景に、あの人たちに、会いに行きたいと思います。